M&M通訳メイト 代表からのメッセージ

 現在、中学1年生以上、もしくは小学校でも高学年のお子様のいらっしゃるご父兄の皆様の中には気が付いていらっしゃる方も多いとは思いますが、小学校も中学校もこの1年でいきなり英語のカリキュラムが変わりました。とんでもない変わり方です。例をあげれば、小学校でも英語の書き取りテストを導入。簡単な内容とはいえ、そして学校ごとにまだ試行錯誤の状態のようですが、確実にかつての中学1年内容は、今後は全部小学校の段階への移行となるでしょう。また、新カリキュラムでは中学1年の半ばで既に過去形が登場。これは今までは中学2年の内容でした。また、中学3年の段階で既に仮定法が。仮定法は今までは高校1年や2年で学ぶ内容でした。しかし、現時点でのこれらの内容のいきなりの導入は大きな動揺を生んでいます。なぜなら現在の子供達は「過去に習ってもいない内容を習ったことにして前に進まなければならない。」からです。基礎のない家に柱を立てるようなものです。英語における基礎は「聞く、話す、読む、書く」です。これらのどれが欠けても実践的に使える英語力とはなりません。しかし、ここで更に必要な能力は「自分で英語の文章を創る」という能動的な力と、英語での計算や発想など、根本的に日本語とは違う英語の感性を植え付ける事です。

 当教室の一番核となるポリシーは、「将来、普通に英語を駆使してスムーズに仕事や趣味などで活躍出来るように、大切な技を最優先で伝える。」というものです。当社は設立35年目を迎え、今も一貫してこのポリシーを貫いてきましたが、政府の一貫性のない英語教育の変遷に伴い、最近ではかつてのゆったりしたペースでは子供達は荒波を乗り切れないとはっきりとわかっています。

 当社が最近はワークブックを追加したり、書ける力や文法力を高める指導も強化しているのは、そのような変化への対応です。

 この2年間のコロナ禍で海外渡航は激減していますが、世界を繋いでのリモート会議は各企業で毎日のように行われています。むしろ増えています。「正しく聞く力、しっかりと理解してもらえる会話力、英語でのメール文で正しく伝える文章力、そして英語での提案力」このような能力への要望が政府の英語カリキュラムを無謀なレベルまで変えてしまったのでしょうが、それはあくまでも固い基礎の上にのみ積み上げられる宝のようなものです。

 M&Mは子供達の潜在能力を信じて、この基礎力をまずは向上させ、発想の転換、創造力の強化を促していきたいです。まだ慣れていない子供達には、時には苦しい事もあるかもしれませんが、なんとなく脳細胞の中の新しい扉が開いていく感覚を実は既に楽しんでいる子供達もたくさんいます。ご父兄の皆様方には、本当にたくさんご協力をお願いいたしますが、私たちの可愛い子供達の潜在能力が少しでも自由に解き放たれるためにも、今まで以上のご理解をよろしくお願いいたします。

2022年1月10日

M&M通訳メイト 代表 青山 己織